就活のための就活 嘘のための嘘

就職活動が解禁されてしばらく経つ。私は学部4年であるが、ケニアで生活していたこともあり、1年間休学している。そのため友人がリクルートスーツに身を包み、説明会から面接へとハシゴする様子を傍観している。
日本の就職活動は世界的に見て「異端」である。新卒一括採用制がそれである。3月の情報解禁から6月の選考開始まで間に将来を熟考しなければならない。新卒入社3人に1人が3年以内に離職することから、無理があることは容易に理解できる。誤解を恐れず言えば、制度自体が破綻している、といえる。
他方、学生もまた破綻している。在学4年間で何も学べていない。私も学生であるのでこう申し上げること、お許し願いたい。「即戦力」は夢のまた夢、入社数年間は多少の給料をもらいながら「教育」を受ける。数ヶ月前には年間100万円以上支払い「教育」を受けているはずである。
つい数日前、入社1年で鬱病を発症、退職した先輩にお会いする機会を得た。「こんなつもりではなかった」そう嘆いていた。
これらが就活である。平気で嘘を言う。いいのだ。企業も嘘ばかりを並べている。